公開日 2025.06.23

「新製品をWebで広げたい」BtoB企業に有効なWebサイト4つの型を解説

新製品を市場に出すとき、まず思い浮かべるのは、既存顧客への案内かもしれません。
他にも、代理店・営業経由の拡販も定番の手段です。

しかし、既存のネットワークだけではいつか限界が訪れます。
新しいターゲット市場を開拓したい。
まだ接点のない顧客層にアプローチしたい。
そんなときこそ、Webの活用が必要不可欠です。

Webマーケティングの基盤となるWebサイト4つの型

新製品をWebで広めたいなら、まず「器」としてのWebサイトの用意が必要です。
ここで言う器とは、ターゲットに情報を届けるためのWeb資産です。
ターゲットや予算に合わせて、最適な形を選ぶのがポイントです。

概要注意点
製品単体LP製品紹介に特化した1ページ構成。
短期間・低コストで作成可能。
自然検索されにくく、広告誘導が必須
マイクロ製品サイト1製品専用の小型Webサイト。
自然検索(SEO)にも強く、資産として蓄積可能。
特になし(推奨プラン)
マイクロ製品群サイト同テーマの複数製品をまとめたWebサイト。
回遊促進とSEO効果を期待できる。
ナビゲーション設計に工夫が必要
集客用製品情報サイト
(会社横断型)
会社横断で複数製品を集約。
多数製品の展開に有効。
施策停止リスクを避けるため、会社サイトとは別で設計が必要。

型1. 製品単体の「ランディングページ(LP)」

製品単位の専用ページ(ランディングページ、LP)を作る方法があります。
これは、1ページだけで製品の紹介に特化したWebページです。
コストを抑えて、短期間で作ることができます。

LPでは、ページのゴール設定が重要です。
資料請求を促すのか、問い合わせにつなげるのか、明確に決めておきます。

ランディングページの注意点

自然に検索されることはほとんどありません。
インターネット広告と組み合わせ、「このページを見てください」と誘導する設計が前提になります。
また、LPは一本化された導線設計のため、多様な温度感のユーザーへの対応には不向きです。

型2. 1つの製品専用の小さなWebサイト「マイクロ製品サイト」

製品専用のホームページのことを「マイクロサイト」と呼びます。

1製品だけに集中できるので、Google検索にもヒットしやすくなります。
また、技術コラムや資料ダウンロードなども組み込みやすくなります。
潜在的なお客様から今すぐ検討しているお客様まで、幅広くアプローチできるのがメリットです。

加えて、作ったサイトは資産になります。
時間が経つほどに広告依存を減らし、自然に問い合わせが増える仕組みが作れます。

当社のお勧めは、このマイクロサイトです。
理系・技術系製品向けに最適化したマイクロサイトのテンプレートもご用意しています。
コスト・工数を抑えつつ、短期間で立ち上げられます。

型3.複数の製品をまとめた「マイクロ製品群サイト」

同じテーマの製品が複数あるなら、まとめて1つのWebサイトを作る方法もあります。
複数製品をまとめることで、お客様の興味に合わせた情報提供がしやすくなります。
また、Webサイト内を回遊するため、SEO(検索結果で上位に上がる)効果も期待できます。

ただし、コンテンツやサイト内のナビゲーション設計に工夫が必要です。
事前に方針をしっかり固めてから取りかかりましょう。

型4. 集客用の製品情報サイト(会社横断型)

会社全体で多くの製品展開したい場合、会社横断型の製品情報サイトが有効です。
ただし、コーポレートサイトとは分離して運用することがポイントです。

コーポレートサイトと製品集客サイトを混ぜると、どうなるのか?

会社側のリニューアルに巻き込まれるリスクが出てきます。
例えば、デザインやシステム変更が発生すると、製品ページも改修対象になります。
そのため、マーケティング施策が一時停止してしまいます。

施策が止まるとリード獲得にも大きな悪影響が出るため、製品集客用サイトは別設計がお勧めです。

Webサイトを置いただけでは、リードは増えない

器となるWebサイトを用意しても、放っておくだけでは問い合わせは増えません。
Webサイトは「お客様との出会いを作る場所」にすぎないからです。

特に理系・技術系分野では、ターゲットにはいろいろな段階があります。

  • 製品の存在すら知らない「潜在層」
  • なんとなく課題に気づきはじめた「情報収集層」
  • 具体的に製品を探している「今すぐ層」

それぞれに合わせた情報提供と育成が必要です。

Webサイトを「Web営業資産」として育てていく

施策概要
検索エンジンからの導線作り(SEO対策)検索結果に自社の製品サイトを上位表示させる。
コラムでの知識提供ターゲットの興味関心を育てる。
資料やホワイトペーパーでの情報提供見込み客との接点が持てる。
インターネット広告広告を通じてより早くターゲット層にリーチする。

検索エンジンからの導線を作る(SEO対策)

まず取り組みたいのは、Googleなど検索エンジンからの導線作りです。
これは「SEO対策」と呼ばれる方法で、検索結果に自社の製品サイトを上位表示させるための取り組みです。

例えば、製品名や技術キーワードで検索した人が、自然にサイトにたどり着くようにすることを目指します。

どんなに優れた製品でも、検索結果に現れなければ、ターゲットに知ってもらえません。
だからこそWeb集客では、まずSEOの仕組みを整えることが重要です。

コラムで知識を提供する

製品の機能だけでなく、技術コラムによる知識提供も重要です。
周辺技術や業界の動向をわかりやすく発信することで、ターゲットの興味関心を育てていきます。

資料やホワイトペーパーで製品情報を提供する

より深い情報を求める層には、資料ダウンロードやホワイトペーパー(課題解決型レポート)を用意しましょう。

サイト訪問者に「もっと詳しく知りたい」というアクションを促し、見込み顧客(リード)として接点を持つことができます。

インターネット広告で広く知ってもらう

加えて、必要に応じてインターネット広告も活用します。
検索連動型広告や、業界サイトへのバナー掲載などを通じて、
より早くターゲット層にリーチする施策です。

こうした自然流入・コンテンツ提供・広告運用を組み合わせることで、
製品サイトは少しずつ育ち、安定した資産になっていきます。

新製品リリースは、Web集客を始める絶好のタイミング

どんなに素晴らしい製品でも、必要とする人に届かなければ意味がありません。
新しい市場に挑戦するなら、「継続的に新しいお客様と出会える入口」を作ることが大切です。

Web集客への取り組みは、最初の1歩が最もハードルを感じるかもしれません。
ですが、小さなスタートでも未来のビジネスチャンスは確実に広がります。

はじめは、小さな一歩から。
最初の一歩を踏み出せば、半年後には自社サイトが毎月リードを生む資産に変わります。
まずは、製品専用のマイクロサイトの立ち上げに挑戦してみませんか?

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執筆・監修

執筆者:川崎(中心設計株式会社 マーケティング上流設計/情報設計/ライティング)

カバー範囲は産業機械から人の心まで。無機質な情報に意味と命を吹き込みます。当社新卒入社。旅が好き。

監修者:上田 裕輔(中心設計株式会社 代表取締役社長 / Webコンサルタント)

東証一部上場の専門商社にて営業を経験後、Web系企業を創業。その後再度独立し、大手メーカーのグループ全社/グローバル企業/中堅・中小企業/中央省庁等のWebコンサルティング等に従事。特に産業機械・研究機器をはじめとする専門性の高い領域を中心に18年で500件超のプロジェクトを経験。日本マーケティング学会 会員。

※この記事は事実及び、一定の基準を満たす実務経験に基づき、客観的な視点の元執筆されています。(メディアポリシー